「ポスティング」は宣伝だけではない
通りを挟んだ向こう側はよその国?
自分の住んでいる地域について、知っているようであまり知らない。これはよくあることです。自宅から最寄駅までのエリアについてはよく知っていても、「通りを挟んだ向こう側はよく知らない」とか「駅の反対側には行ったこともない」など、特に都市部では珍しいことではありません。
ですから、ご自分のカフェ・喫茶店から100メートルも離れていない地区に暮らしている人なのに、まったく知ってもらえていないということはいくらでもあります。ポスティングにもなお一層力が入るというものですね。
そして、これはご自身にもあてはまります。つまり、カフェ・喫茶店の経営者の方も、地域のことはまだまだ知らないということは、いくらでもあり得るということです。
ですから、ポスティングをしながらお店の周辺地域を知っていきましょう。開店前の場所選びでも、十分観察されたとは思いますが、じっくり歩いてみることで、新たな発見があるかもしれません。
新しい客層を発見する
たとえば若い主婦が多いと思って、彼女たちをターゲットにしたお店を開いたとします。ですがポスティングを通じてよくよく観察すれば、熟年やお年寄りも多いかもしれません。お年寄りといっても、元気な方であれば、たまには外でケーキとコーヒーを楽しみたいという方だっておられるはず。
だとすれば、工夫を凝らして異なった年齢層の人々を取り込みたいものです。もっとシンプルで文字の大きいチラシを作ってみるとか、ケーキのラインナップにさっぱりしたものや昭和テイストの定番モノを加えてみるとか、細かい部分にちょっとしたモデルチェンジを加えてみましょう。お客を増やすための、お店の新しい展開が見えてくるはずです。
カフェ・喫茶店以外のお店とのつながりを作る
観察すべきは、客層だけではありません。
前回も述べましたが、カフェ・喫茶店経営者の方は、同業者の存在には敏感かもしれませんが、焼鳥屋や美容室、書店など、異業種となると途端に鈍感になるということはいくらでもあることです。
ポスティングをしながら、周辺にどんなお店があるのかも知っていきましょう。同じ自営業者同士、横のつながりを深めながら情報交換するのもいいでしょう。
また、そのお店にスペースがあれば、お店に自店のチラシを置かせてもらいましょう。居酒屋やバー、美容室などでは効果がありそうです。ポイントカードのような割引サービスを、他店と共通で実施してみるのもいいでしょう。
あるいはそのお店の商品、たとえば気に入った洋菓子屋の商品を、自店でもメニューに取り扱うようにするというように、一種のコラボレーションを仕かけるという手もあります。3人集まれば……、ではありませんが、1人の工夫だけでは限界があることも、他のお店と協力することで、違う展開が見つかるということはよくあることです。
交流が深まれば、口コミも広がる
もちろんこれらは相手のお店の承諾がなければできませんが、そういった話を通じて他店の人たちと交流を深めれば、それ自体にも大きな意味があります。
お店の人たちはそれぞれが地域の情報通ですから、たとえば美容室の美容師さんが髪を切りながら「あそこのカフェいいみたいですよ」とお客さんに雑談してくれればしめたもの。なんだかんだいって、口コミほど強力な宣伝媒体はありません。
カフェ・喫茶店は、地域密着の仕事です。ポスティングをしながら、「地域密着」を追及し、さらなるお店の発展につなげたいものです。
広告宣伝の方法がわからない、チラシの作り方がわからない、といったお悩みをお持ちのカフェ・喫茶店開業者のみなさま、あるいは、地域を知ったことで新しいアイデアが生まれたけれど、やり方がよくわからないというみなさま、多くの開業をお手伝いしてきた実績のある大阪サントス珈琲に、ぜひお気軽にご相談ください。